写真は、ミヒャエルがドイツにいるときに建てあげた、珍しい木製パイプです。とてもやさしく、暖かな音色がします。
木を丸く削り、その建物に合った音色を作るのは、かなり大変な作業だったようです。しかし、そこには、ミヒャエルのこだわりと想いが込められています。
モチーフとして、ぶどうの木のつるがあります。
聖書からとった『私はぶどうの木であり、あなたがたは枝です』の言葉が添えられています。
『私』という言葉が、まっすぐに突きぬけるようなデザインです。
なぜ『私』?
そう、現代の私たちは、『私』を見失う人が多いから。
人の目を気にしてしまったり、自分のやりたいことが見つからずに、なんとなく生きているから。
『私』という存在は、かけがえのない存在。
私が『私』に気づくとき、私はまっすぐと大地に立つことができる。子どもは、10歳くらいから、主語が自分の名前から『私』に置き換えられるそうです。
私たちの人生で10歳のとき、何を思ってきたのでしょう?
私たちは今ここに生きて、『私』とともに人生を歩んでいる。
ミヒャエルは、『私』(Ich)が、しっかりと立ち、存在を喜びながら、世界と共存していくことを心から願っているのです。